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介護保険の住宅改修を使って2万円の自己負担でリフォーム

介護保険の住宅改修で、階段の床材をすべりにくい材質にリフォーム

https://osekkaiya.com

介護認定をまだ受けてないお客様から、今のお住まいに手すりを取付けた方がいいのかというご相談を受けました。一戸建てに、お一人で暮らしている女性です。

庭仕事も好きで元気に暮らしていましたが、暑さで散歩を控えていたら一気に筋力が低下してしまったようで、階段の上り下りも、ちょっと不安になってきたようです。

現状確認

階段

リフォーム前の階段

寝室が2階にあるので、毎日登り降りする階段。

片側に手すりはもともと付いているのですが、滑り止めがないので、降りるときに怖い想いをするそう。

普段、滑り止め機能のついたスリッパを履いて室内では生活しているのですが、階段を降りる時に先に脱げて落ちていってしまう事があるようです。足の裏全体が神経痛でしびれたような状態なので、スリッパが脱げたことに気が付かないで靴下になってしまい、滑ってしまったことも何度も。

おせっかい家

滑り止め機能のある明るい床用のシートを踏み板に敷く事によって、滑り止め効果と目で見て段差を認識しやすく変更することをご提案しました。

踊り場のない廻り階段

手すりは片側についているのですが、廻り階段が6段もあり踊り場がないので、いつも下りる時にはひやひやしていたそうです。
右手は手すりを掴んで、左手は階段の笠木部分の少しだけあるでっぱり部分をつまむ様に持っているとのこと。

おせっかい家

この廻り階段部分には縦手すりを追加する事をで、両手で安定して身体を保持できるように提案しました。

2階の廊下

2階の廊下

2階の廊下部分の手すりはなく、階段が始まるところから斜めに手すりが付いています。

上ってくると、最後の1段の時に身体を引き上げるときに頼りになるものがないのです。

また、階段を下りる時に、1段目の段差部分と同じところから手すりが始まるので、ちょっとバランスを崩したときに手すりを使えずに、そのまま落ちてしまう可能性もあります。

手すりの先が、壁側に曲がっていないので、袖口を引っかける可能性もありますね。

おせっかい家

廊下部分の使いやすさも考慮して、手すりを延長することをご提案しました。

2階トイレ

2階トイレ

寝室のすぐ隣にあるトイレ。
1階のトイレには手すりがついているのですが、夜何度も使う2階のトイレには手すりがありません

まず、トイレに必要なのは立ったり座ったりする時に使う縦の手すりです。
座っている時に身体を安定させる為には、横型の手すりも必要なのでL字型の手すりを取付けする場合が多いです。

お客様は小柄な女性なので「トイレと壁の隙間に挟まってしまうかもしれない」と不安になるそう。

そこで、カウンターをトイレの横の壁全体に取付ける方向で検討しました。

おせっかい家のショールームでトイレのカウンターを確認してもらうと、トイレに入って座る前にも使えるし座った時には肘全体を置いて身体が安定すると気に入って頂きました。

おせっかい家

カウンターに縦手すりが組み込まれたタイプの手すりをご提案しました。
お客様の不安を解消するのは 、とても大事なことです。

寝室の場所は移動しない理由

寝室を1階にするという案もありましたが、これには反対しました。

理由1

生活の場所変更を避ける

ご高齢になってから、あまりに大きく生活を変更してしまうのは、できるだけ避けた方がいいのです。

スイッチの位置などは身体が覚えています。

夜、トイレに行く時に暗い中で一人で混乱してしまうのは避けた方が良いです。

高齢になると夜間のトイレの回数も増えますが、自然と身体が覚えている場所なら混乱することも少ないです。

また、モノの収納場所も分からなくなってしまう可能性が高いです。
模様替えしてしまうと、あれはどこかなと混乱しやすくなります。

理由2

安全に階段を上り下りして、筋力を維持する

2階の寝室に行くために階段を毎日上り下りするのは、筋力を維持することにもなります。

1階に寝室にすれば安全に感じるかも知れません。
2階までは毎日運動として上り下りすればいいと感じませんか。

でも、運動としては階段は利用しないんです。必要があるから上るんです。

筋力の低下

 

外出が面倒

 ↓

ますます筋力の低下

 ↓

車椅子の生活

日本の住宅は、家の中から道路まで行くのに段差があるのが通常です。

だから、階段の上り下りが出来る筋力があると言うことが、想像以上に重要なのです。

外出しないで、家にずっとこもっているようになると、老化が進んでしまします。

日常生活で安全に使える階段を上り下りすることで、自然と筋力がつくという訳です。

おせっかい家

今ある筋力を低下させないというのが
大事なポイント。
それをリハビリではなく、日常生活に
取り込むと自然に筋力維持できます。

住宅改修の申請は福祉住環境コーディネーターも出来る

介護保険を使った住宅改修をする場合、理由書の作成が必要になります。

それ以外にも住宅の平面図、工事場所の詳細図、住宅改修の方法に則った見積書等が必要です。

申請手続きは、通常ケアマネージャーさんが理由書を作成し工事会社が図面などを作成する場合が多いようです。

福祉住環境コーディネーター2級の資格でも理由書を作成することができるので、今回はおせっかい家が理由書の作成から図面の作成、住宅改修の申請まで行いました。

市役所の「着工承認通知」が届いたら、工事の開始です。

工事の立会いと確認

工事の内容

No.場所工事内容
1階段手すり取付け
2階段床用シートの敷き込み
32階廊下手すり取付け
42階トイレカウンター、手すり取付け
5玄関ポーチ手すり取付け

今回は、おせっかい家に工事の立会いもご依頼頂きました。

工事業者さんが自宅に来るので、ご家族としては心配な部分もあります。
仕事を休んでまで立ち会えない時は、おせっかい家にご依頼ください。

(今回のような、住宅改修の申請にプラスしてご依頼頂く場合は、通常のご相談から割引きさせて頂きます。)

階段

階段シート貼り

床用の木目シートを「踏み板(ふみいた)」部分のみに貼ります。
踏み板は足が乗る平らな部分です。

蹴込み板(けこみいた)」は垂直部分の板ですが、そこはシートをあえて貼りません。

踏み板と蹴込み板が同じ色だと、どこが段差部分なのか高齢化してくると見分けがつきにくくなります。

色が変わる事によって目から入る情報としても、段差が認識しやすくなります。

また、階段は家の北側にあるので、床を明るくして階段全体を明るく感じるようにしてあります。

特に、日中は電気をつけない場合が多いので明るさは必要になります。

このシートは、おせっかい家のショールームの階段にも使用していますが、木目が深いので滑り止め効果が高いです。

階段工事後

【階段にシートを貼った後

はっきりと階段一段ずつが認識出来るようになりました。

階段が明るくなって、上り下りしやすくなって嬉しい 。

気分まで明るくなるわ。

もちろん、滑りにくくなったのも実感して下半身に無理に力を入れなくても大丈夫。

安心して階段が使えるわ

お客様
おせっかい家

高齢になってくると気持ちが落ち込みがちなので
明るく安心した気持ちになるのも
重要なポイントです。

2階廊下

廊下手すり追加

今の階段の手すりから延長するように、継続して手すりを取付けます。

そのために手すりのエンドキャップを外します。

廊下部分の手すりの受け金具は、現場確認したときに大工さんに下地の位置も確認してもらって取付け長さを決定。

2階廊下工事後

【手すり取付け後】

自在に曲がる金具を使って階段の手すりとつなげました。

全く同じ金物や手すりはないのですが違和感がなさそうなモノを選択しています。

今回は、今までの手すりの延長でもあるので、壁の方に曲がっているタイプの金物は長さが合わないので使用出来ませんでした。

ですが、廊下部分なので袖口も引っかけにくいと思います。

想像していたよりもラクになった

階段を降りるときにも身構えないでラクに降りられるの。

お客様
おせっかい家

ちょっとした工事ですが、気持ちがラクになるのは重要です。

2階トイレ

トイレの下地

カウンターの取付け高さを、カウンターを置いて現場で確認して決定。

お客様の実際の使い心地も踏まえて微調整します。

壁紙は1面だけ剥がして下地が必要な部分のみ石膏ボードを入れるという無駄のない工事

写真は、2階のトイレの下地を入れたところです。

この後、壁紙を貼ってカウンターを取付け、縦手すりを取付けします。

トイレ工事後

【カウンター・手すり取付後】

カウンターは、集成材をクリア塗装してあえて明るく

手すりは、夜でもはっきり認識出来るように、壁紙とのコントラストが目立つダークブラウンに。ドアや窓枠が、ダークブラウンなので、違和感なくなじんでいます。

カウンターは手すりで突っ張るように支えているので、しっかり強度があります。

使いやすくなったのに、あまり手すりっぽい雰囲気がないという事も、実は重要な要素。介護っぽい雰囲気になりすぎると、そんなに出来なくなったのかなと、精神的にショックなんです。

毎日、使う場所だからこそ、さりげなく便利を提案したいですね。

安心して夜もトイレに行けるようになり
本当にほっとしました。

壁紙が1面変わっただけで明るくなったし、カウンターも便利に使えます。

お客様
おせっかい家

トイレの回数が増えてくると、転倒の危険も高くなるので重要ポイントです。

あえてカウンターとすることで全面下地にして将来の変化にも対応できるように準備してあります。

介護っぽさをなくして気持ちが落ち込まないように配慮もしています。

まとめ

 介護保険で住宅改修は、ご本人の身体的状況だけでなく、建物の状態や、間取り、収納、生活習慣など総合的に考えないと、手すりをつけても、あまり意味がないことになる危険性があります。

一緒に暮らすご家族のことも考えないと、手すりにぶつかって怪我をしてしまうなんて事も、考えられます。

 今回の住宅改修では、「2階の寝室を安全に使い続ける」というところが、ポイントになりました。そのための、手すり取付けや床用の滑り止めシート貼りが主な工事内容です。これが、全てのお客様にとって最適という事ではありませんが、2階にトイレがあり、現在2階に寝室があるなら今の状態を継続するという視点も必要です。

 また、精神的に「介護が必要になった」という気持ちに本人がなりすぎないような工夫も必要です。毎日暮らす家が安全になることも重要ですが、元気に暮らし続けられる工夫も大切なことです。気持ちの部分は、想像以上に大きな部分です。

 今回は、ご家族から工事の立会いも依頼されました。高齢者の場合、知らない工事業者が自宅に来る事に対する不安も大きいですが、家族が仕事や育児で忙しく、全てに立ち会う事は難しい場合もあります。特に遠方の場合は難しいでしょう。そんな場合も、女性であるおせっかい家なら安心して頼めるとご感想も頂いています。

ご依頼いただき、ありがとうございました。

お客様のご感想

全ての工事が終了して、お客様に使い心地を確認しました。

まず、びっくりされたのが「階段」

リアルな木目調のシートなので、床板を張替えたような気がするそうです。

以前の階段は、滑り止めもなく表面はツルッとしていて、スリッパだけ先に落ちてしまったときはどうやって下りようか悩んでしまうくらいの怖さがあったのですが、工事をしてからは手すりも増えて安心出来ると感想を頂きました。

階段が明るくなったのも、とても気分が良いようです。

「2階の廊下」の手すりは、取付けしてみてから良さを実感しているそうです。

自分で、不便だという実感はあまりなかったご様子ですが、階段の上り下りのご様子を確認して、おせっかいした部分でもありますが、こんな手すり1本で快適になるとは、予測出来なかったと、おっしゃってました。

「2階のトイレ」は、カウンターがあるので、夜間のトイレでも、肘掛けの様に使えるので、安心しているようです。

もちろん、縦の手すりも自然に使っているし、トイレに入る時にもカウンターを手すり代わりに使っているようです。

2階の寝室を使っていても、トイレや階段の心配がないので安心出来るとのご感想を頂きました。

何より明るくなった階段が、とても気分が良いようです。

介護保険を使って住宅改修をしたのですが、機能性をアップしながらお客様の気持ちの部分でも晴れやかな気分にするという事が、毎日使う場所だからこそ重要だと思います。

ご家族からの感想

介護保険のことも、手すりの取付けなども、分からない事ばかりなので、おせっかい家さんに依頼して良かったです。

最初は、1階の和室に寝ることも検討しましたが、ちょっと物忘れが多くなってきているので、夜、混乱してしまうのは心配でした。

階段が明るくなり、急な廻り階段部分も両手で手すりを掴めるので、母も安心して上り下り出来ているようです。

工事期間の立会いをお願い出来たのは、助かりました。

ありがとうございました。

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執筆者: おせっかい家