住まいのおせっかい家が、開業するために、ショールーム兼打合せスペースの工事が始まりました。
年齢を重ねても、安心して住める家にするお手伝いが出来るように、住み心地良く、怪我しにくい工夫を考えています。
床材変更をするリフォーム工事の目的
1階の和室だったスペースを、ショールーム兼打合せスペースとして使う為に、床材の変更が必要になります。
打合せスペースとして使用するためには、テーブルや椅子を使用する必要があるからです。
畳の上に、椅子とテーブルを置くのは、特に高齢の方には抵抗があります。
おせっかい家のメインのお客様は、リフォームを考える40代くらいから、シニア層の方です。
打合せスペースとして使用するのも、仮のスペースといった雰囲気になってしまいます。
また、畳の上に、カーペットを敷くと、端の部分がめくれて、とても危険です。
ケガを防ぐ為に打合せにきたお客様が、おせっかい家にきて転倒するという事は避けないといけません。
安全で、使い心地の良い床材に変更する必要があります。
当初のリフォーム予定
当初は、和室の畳を、床暖房付きのフローリングにするつもりでした。
エアコンだけでは、足下が寒くなるし、ストーブなどは火事の心配もありますよね。
足下の暖かさを体感してもらう事も出来ます。
でも、実際に使っている方や、工事業者など色々と聞いてみると、オススメ出来ない事も出てきました。
床暖房のフローリングから変更した理由その1 スリッパ問題
畳や、カーペットの場合は、スリッパを入り口で脱ぐのが、通常です。
でも、フローリングは、床暖房付きにしても、結局スリッパを履いてしまうという問題があります。
もちろん、床暖房なら、スリッパを脱ぐ方もいらっしゃいます。
ただ、日頃の習慣から床暖房部分もスリッパを履いて過ごす方も多いようです。
これに比べて、畳やカーペットの上を、スリッパで歩く方は少ないですよね。
高齢の方に、あまりスリッパを履いて欲しくないのです。
足の感覚が弱くなるので、床にあるモノにつまずきやすくなるし、とっさの1歩も、スリッパがずれたりすると危険です。
スリッパを履いていると、しっかり床を掴むことは出来ず、足を引きずってしまうので、滑りやすくなります。
これが、思わぬ怪我に繋がるのです。
スリッパを履かなくても、靴下だとフローリングは滑りやすいです。
裸足で過ごす方は、少ないでしょう。
転倒してしまうと、大怪我に繋がってしまう場合があります。
健康だった方でも、怪我で入院すると、一気に筋力が落ちてしまいます。
床暖房のフローリングから変更した理由その2 電化製品問題
床暖房は、電化製品だということです。
電化製品ですから、壊れて使えなくなる時が来ます。冷蔵庫や、テレビも10年くらいすると調子が悪くなりますよね。
壊れてしまった時に、取り替えようとすると、また床をはがしての大工事が必要になります。
ボンドと釘でとめてあるので、畳のように簡単には外せません。
フローリングのままでも使用できますから、もう一度工事はしない可能性の方が高いですね。
すると、寒いのでフローリングの上にホットカーペットなどを置きたくなります。
この、ちょっとした段差につまずく事も多いのです。配線などに、足をひっかける時もあります。
床暖房のフローリングから変更した理由その3 クッション問題
万一、転倒した時にクッション性が、フローリングは低いです。
フローリングと、カーペットだと、どちらが柔らかいかは、想像できますよね。
畳や、カーペットは、衝撃を吸収する力があります。
だから、転倒してしまった場合も、ケガを最小限にすることが出来ます。
変更後の床材 タイルカーペット
上記の観点から、床暖房の設置はやめました。
長く安心して住めるようにリフォームしたのに、怪我を引き起こしてしまっては、意味がないですからね。
その代わりに採用したのが、東リのタイルカーペット。
カーペットなら、床のひんやりした感覚もないです。
基本的に、カーペットの上ではスリッパを脱ぐ習慣があると思いますので、足で床をしっかり掴めます。
もちろん、靴下でも、フローリングより滑りません。
カーペットを全面に敷き詰めてしまうと、汚れた時に困りますよね。
タイルカーペットは、汚れたら、その部分だけをはがしてい手洗いすることも可能な商品を選定しました。
もちろん、30cm角の大きさのタイルカーペット1枚だけの取り替えも可能。
ペット対策用に消臭効果もあるそうです。
リフォーム工事の内容
今回は、畳をはずして、下地ベニヤ+クッションフロアー+タイルカーペットとします。
床の高さが、敷居部分と同じ高さになるように、下地ベニヤで調節しています。
数字的には、3mmのベニヤでいいのですが、大工さんからのアドバイスで、1mm増やした4mmのベニヤを敷いてあります。
タイルカーペットの毛の長さがあるので、よく通るところは、へたってきても段差とならない為です。
敷居との段差は、もちろんなくバリアフリーの床材となりました。
クッションフロアを敷いたのは、タイルカーペットを1枚ずつ、はがせるようにするためです。
下地ベニヤの上にタイルカーペットを敷くには、ボンドでしっかりとめる必要があります。
外して洗うことが出来るように、クッションフロアを1枚余分に、敷いてあるのです。
工事後の感想
タイルカーペットは、市松模様に敷いたので、ちょっぴり和室感が残った落ち着いた雰囲気です。
足触りも良く、これなら、スリッパは必要なさそうです。
和室の入り口部分は、廊下のフローリングと、しっかり色の違いが認識出来るように、濃いカーペットにしました。
リラックスして、長居したくなるようなスペースに変更できました。